指きりげんまん 嘘ついたら 遠くに引っ越す


by sholitude
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カティストゥータは固い20

パチン、パチン、パチンと紐を引き、おやすみの体勢を装いながら、カティストゥータは眼を残していた。

まだある。

夏の夜は予感だけ、ということは間々ある。でも今夜は予感すらなかった。すすきの野原に月だけポッカリないような、輪郭線の濃い不確かさの塊が、耳の奥でゴロゴロ鳴っていた。想像がまるで届かないもどかしさも、逆立ちした確信でしかなかった。

まだある。

やがて、ドアがキィと鳴る。
薄い夏掛けに光が乗ってゆく。
わかっていたから何でもなくて、カティストゥータはゆっくりと上体を起こした。

やってきたのは、タバコの自動販売機だった。

私、タバコは買わないから。

カティストゥータは激昂を枕の下に仕舞って寝た。
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by sholitude | 2015-08-07 08:25 | 日記 | Comments(0)